中丸シオンがウラジオストクの経済紙の取材を受けました。

  • 2019/1/8
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中丸シオンの記事の抜粋です。

「ロシアでは私に考えられない出来事がありました。」

今回は日露経済文化交流促進協会の理事を勤めている日本の女優の中丸シオンにロシアで参加した撮影などの経験に関してお話を伺いました。

彼女は先週初めてウラジオストクに訪れた際にKONKURENTのインタビューに応じてくれました。

●作品としてのゾルゲに関して:

この作品は世界的な規模で衝撃的な出来事の数々起きてきた時代に生きてきたゾルゲの人生のストーリーです。この作品は女優の道を歩む私にとってはとても貴重な経験でした。私はゾルゲの妻であった花子石井の役を演じました。こんなに役に入るのが簡単出来たのは今まで初めてかも知りません。それは素晴らしい監督であるセルゲイ・ギンズブルグのおかげでもあります。

この役は決して簡単なものではありませんでしたが、役も映画ともにとても感情が豊かでした。主人公の恋人役である限り、非常に悲しいシチュエーションを演じる事が多かったです。ロシアの監督なので、悲しみを涙だでけ表現する訳にもいけませんでした。演者ではなく、観客が泣けるような演技をする必要がありました。

あるシーンでは、山本修夢が演じる大崎の顔を私が平手打ちする場面がありました。監督はこのシーンにこだわりを持ち、日本人のマーナーや礼儀などを切り捨てた上で演じるように言われてました。この役を演じるのはとても大変でしたが、本当に貴重な経験になりました。

●人物としてのゾルゲ:

日本ではゾルゲと彼が愛した花子石井の記憶は今でも衰えていません。当然、ゾルゲは日本の味方ではありませんでした。しかし、彼は正義感が強く、多くの謎に包まれていたからこそ今になっても多くの人達を魅了します。ゾルゲと彼の妻(花子は妻として表記されています)が眠っている墓では現在でも多くの花束やタバコなどなどが置かれています。

●ドモガロフとの恋に関して

ゾルゲを演じた彼はロシアでは誰でも知っている大スターで演技のプロです。私と彼はロシア人と日本人の間で生まれた悲劇やドラマが溢れる恋愛関係を演じる必要がありました。当初は言葉の壁もありましたから、この関係を表現するのはとても無理ではないかと思っていましたが、結果的には本当に奇跡的な場面も多くあって非常に良かったと思います。私たちは全く異なる言語で演じていたにも関わらず、お互いを理解しあってとても快適な現場でした。彼は言葉を使わなくても目や顔の表情で感情を上手く表し、共演者との調和を達成します。

●光と陰に関して

ロシアでの撮影現場では照明のセッティングが日本とは異なります。一つ一つのカットがより表現豊かで綺麗に見えます。そしてメイクも光と陰を強調するとても細かくて丁寧なもので、日本での撮影現場ではそういうメイクは中々目にしません。監督になぜ各国の映画ではこのような差が生じるのかを聞いてみました。彼は若い頃からレンブラントの世界観を目の当たりにして育ってきたらしいです。アジアの監督は違う画家の世界観に魅了されている事が多いから、光と陰の使い方が全く異なるようです。

●観客からの評判に関して:

ゾルゲを見た観客はどういった気持ちを持つのでしょうか?あるシーンでは日本の伝統的な食べ物であるおにぎりと味噌汁が使われる予定がありました。しかし、現場に出された食べ物は全く異なっていて、それをもって演技をするしかなっかったです。しかし、花子石井が来ていた第二次世界大戦当時の着物は日本の観客にとても評価されると思います。この着物は私の祖母が使っていたもので、現場でもとても活用出来ました。

●ロシア料理に関して:

ロシア料理はとても美味しいです。私の好物はニシンの塩漬けや茹でた蕎麦の実です。特にカーシャが好きです。

●ロシアの印象に関して:

この企画に参加したことで、初めてロシアを知る事が出来ました。日本ではとても変形的な意見が一般的に広がっています。ロシアはとても寒くて、怖くて、暗い場所ではないかとみんなに思われています。でも現実は全然違います!ロシアの人々はとても優しくて、明るくて、文化が豊かな綺麗な街で生活をしています。

中丸シオンは2019年に、中国映画の「Seven Killings」と日本映画の「VAMP」に出演予定です。

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