日露文化経済交流促進協会がウラジオストクの経済紙に取材を受けました。

  • 2019/1/1
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山本修夢の記事の抜粋です。

ウラジオストクは映画のセットのような街です。

日露経済文化交流促進協会の理事を務める俳優の山本修夢はそのようなコメントを残しています。日本とロシアでは多くの方々がドラマ「ゾルゲ」の公開を待っているなか、メインキャストの1人である彼は人生初めてウラジオストクを訪れました。

冬でもこの街はとても美しいです。大規模な歴史的な建造物が並ぶモスクワと比較してもウラジオストクの魅力は衰えません。ウラジオストクは港町であり、その雰囲気は日本の横浜や神戸に似ています。このエリア特有の地形と街中にあるヨーロッパを思わせる多くの建物は様々な映画のセットとしても使用出来ると思います。初日からウラジオストクは映画のセットのような街だと確信し、なぜここに映画制作会社がないのかと思いました。

そしてウラジオストクは日本にとても近いところにあるにも関わらず、日本からの観光客が非常に少ないことに気がつきました。西ロシア、そして沿海州を訪れたことある私は、ロシアは治安が安全で観光地として魅力的であることが日本ではあまり知られていないと思いました。モスクワもウラジオストクもとても親日で、日本は多くの方々に知られていて愛されています。

ゾルゲの話に戻りますと、ロシアと日本での撮影現場には多くの違いがありましたが、それぞれに素晴らしさがあります。日本の撮影現場は職能集団でクリエイティビティが生まれて行く感じに思います。ゾルゲの撮影現場で、俳優はスタニスラフスキーシステムのメソッドを多く利用した演出をセルゲイ・ギンズブルグ監督から撮影現場で受け、目からウロコのような思いで、素晴らしい撮影体験をしました。

アレクサンドロ・ドモガロフと共演し出演したゾルゲの撮影現場では日々クリエイティブで文化的な方々に囲まれて毎日を過ごしたました。難易度の高い監督の演出にチャレンジして「カット!カンペキ』と日本語でオッケーを出してくれたりする事が嬉しかったです。ロシア流の演技を体験したおかげで、今まで自分にはなかった演技力を獲得する事が出来たと思います。ゾルゲの撮影に参画する事で、私の中の演技の世界に革命がおこりました。

ドラマの撮影はモスクワと上海で行われました。なぜ日本をテーマーにした作品が海外で撮影されていたのでしょうか?その理由は、上海の映画スタジオには昔ながらの日本の街並みが再現されている素晴らしいセットが多くあるからです。そしてロシアの制作スタッフもビザなどの面で中国での撮影の方がよりやりやすかったからです。

監督は中国でも大規模なオーディションを行い、200人以上の人が参加されたらしいです。しかし、ゾルゲの恋人である花子を演じる役者として選ばれたのは日本人の中丸シオンさんでした。セルゲイ・ギンズブルグ監督は「演じずただ存在する様な演技」を俳優に求めました。

ロシアと日本をテーマにした作品で、まだ未公開の作品はソルゲ以外もあります。同じく歴史をテーマにし、日本の監督でマサキ・イノウエが撮った松山とサンクトペテルブルクを舞台にした「ソローキンの見た桜 В плену у сакуры」と言った作品もあります。

この日露戦争時の作品では私は再度アレクサンドロ・ドモガロフと共演しました。この作品では彼は有名なバシリー・ボイスマンを演じました。ボイスマンの墓は日本の松山市にあり、今でも地元の子供達が墓の掃除などを行なっています。私は通訳者の役で多くのロシア語のセリフを話ました。この映画は来年の3月に日本で公開になります。

両国の思いを繋ぐ様な素敵な映画です。そして映画などの文化活動に関わる人たちは、どの政治家よりも両国の関係を深める事に貢献出来ると私は確信しています。私たちは両国の違いではなく、両国の共通点をより多くの人たちに知ってもらうように日々努力しています。

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