『アンドレイの世界』でロシア語・日本語の一人芝居

  • 2018/5/20
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山本修夢 大変なことなのだと思いますね。将来、僕はロシアや諸外国で活動していきたいって思いがあるので、去年ロシア語で一人芝居やったときも、これは将来僕がいつかやることなのだから、まず自分はこれ最初にやる課題なのだよ、という気持ちでやったのですけど。まあ、これがとんでもなくですね、頭から湯気が出るのじゃないかってくらいなもんで。

浜田和幸 そう。でも、やっぱりそういう長い一人でセリフを頭の中にたたき込んで、それに自分の感情というか思いを乗せて舞台の上から観客の人に訴えるわけでしょう。

山本修夢 はい。

浜田和幸 で、聞いている人はほとんど日本人じゃないですか。

山本修夢 そうです、99パーセント。

浜田和幸 恐らく大半の人はロシア語分からないよね。

山本修夢 そうです。

浜田和幸 だから、そういう状況下で、どういう工夫をして日本の人に自分の思いを伝えようっていうことされたのですか。また、やられて実際観客の反応とか、ご自分の達成感っていうのか、その辺りどうだったですか。

山本修夢 そうですね、まずそのロシア語の芝居は、ロシア語のせりふを言った後に同じ意味の日本語を言うっていうスタイルだったのですよ。

浜田和幸 なるほど。最初ロシア語で言うと、同じことを日本語で言うわけ?

山本修夢 そうなのです。最初・・・。

Наконец-то я здесь, на первом месте встречи с вами. (ロシア語)

やっとここに来ることができた、初めて君と出会ったこの場所に。(日本語)

みたいに、それを延々とやっていくのですね。だから、最初僕が、最初の1行目を言ったときに、ロシア語で全部やられたら私たち困っちゃう的なオーラは客席からきましたね。

浜田和幸 あるでしょう。

山本修夢 大丈夫ですよ、みたいな感じで、僕も日本語を言うみたいな。だから、ロシア語は絶対誰も分からないでしょうから。きちんとコーディネーターの方が付いて、何回も練習して当然やったのですけど、日本語のほうに若干強さを置いて。それで、演出家の人の願望は、あまりお芝居をしないでほしいと。そんな広い空間じゃないから。

だったのですけど、日本語のほうはある程度過剰にやらないと、退屈になっちゃうと。ロシア語は誰も分からない。で、日本語はもうちょっとオーバーに。だから、ロシア語はセリフとして言って、日本語のほうで感情の強さを言うみたいな。

浜田和幸 そういうのは今までやったことあります?

山本修夢 全くないです。

浜田和幸 他の言語。初めて?

山本修夢 全くないです。ただ、モスクワに昨年いたときに見たお芝居で、『父と暮せば』って、日本の井上ひさしさんのお芝居を見たのですね。で、そのロシア人の方が同じようにロシア語を言って日本語、ロシア語を言って日本語っていうのをやったのを見て、外国人である僕はそれを見て、いや素晴らしいなと。

内面も見事に表現されているのに、特殊技能として他の外国語を完璧にマスターしていると見えたのですね。それで、やっているものを見たときに、俳優の、ここに賭けているものっていうのがすごく伝わってきて。ですから、自分もチャンスがありましたらチャレンジしてみたいと思っているときに、そのお話があったものですから。

浜田和幸 じゃあ、モスクワでそういうロシア語と日本語を演じるロシア人の俳優さんの独演を見て、自分も挑戦してみたいなと思っていたら、そういう話が、オファーが来たわけね。

山本修夢 そうです。

浜田和幸 でもそれは、簡単に言うと、どういうようなストーリー、どういうようなお話だったのですか。

山本修夢 これは、悲しい恋に、結局、恋に破れた男の話なのですね。で、その劇場が教会だったのですね。早稲田にあるスコットホールっていう、東京の遺産らしいのですけど。早稲田奉仕園スコットホールっていう教会。そこはサンクトペテルブルクの古い教会っていう体で、19世紀の設定なのですけど、悲しい恋に破れた男が彼女との思い出の場所の教会に来て、彼女にもう読んでもらえない手紙を、「君にはもうこの手紙は読んでもらえないね」と。

「でも僕は君のことが好きだった」みたいなことで、悲しい恋に生きている男が自分の内面を手紙に合わせて言うのですね。で、そのときに、僕が悲しい恋に生きているときに、アンドレイ・ブレウスっていうバリトンの声が、歌がいつも僕を勇気付けてくれた。「アンドレイ・ブレウス、ここに出てきてくれないか」

アンドレイ・ブレウスっていうバリトンの声が、歌がいつも僕を勇気付けてくれた。 Прийди сюда, Андрей!

つって。で、アンドレイが出てくるのですね。アンドレイがそのオペラを独唱して、圧倒的な声で。これが僕が見ている頭の中のイマジネーションなのか、実際に古い教会に幻のように現れたのかっていうのは、お客さんがご判断いただくと。で、それが一幕一場で、二場ではもっと恋が悲しくなっちゃって、一人でまた女々しく教会に来て、プーシキンの詩かなんかを。

て、ずっと独唱してっていうか一人で読んで。それで話のエンディングのほうでは、約50年後かな。僕がおじいさんになって、つえをついてこんなんなってこうきて、「昔この場所で一人で好きな女性を思い、女々しく思っていたときがありました」みたいな。「そんなときに、アンドレイ・ブレウスというバリトンが私を勇気付けてくれました。アンドレイ」なんて言ったら、またアンドレイが出てきて・・・。

浜田和幸 アンドレイも年取っているの?

山本修夢 アンドレイは年取ってなかったです。その辺はイマジネーションの世界みたいで。最後は、アンドレイの歌声で、あのとき僕は悲しい恋をしたけど、でも人生は時間がたっていろんな経験をして、そのときの好きだった女性のことも今はいい思い出として思えるみたいな、そういうお話でした。

浜田和幸 なるほどね。じゃあ、最後はハッピーエンディングね。

山本修夢 そうでした。

浜田和幸 悲しい恋を乗り越えて、人生もまんざらじゃないと。

山本修夢 そうでした。

浜田和幸 で、アンドレイの歌声に励まされるわけね。

山本修夢 そういうお話でしたね。

浜田和幸 なるほどね。でも、どうですか。観客の方々の反応はなんか聞かれました? これ、恐らく初めてでしょう?

山本修夢 そうです。

浜田和幸 日本のお客さんは、そういうのを目にするのは。

山本修夢 はい。観客の方々は戸惑ってらっしゃる方も多かったのですけど、私というよりも何よりも、アンドレイ・ブレウスさんの劇場の窓を震わせるんじゃないかっていうぐらいの、ああって音に素晴らしいなと。で、僕も添え物のようにいたので・・・。

浜田和幸 一緒に歌った?

山本修夢 いや、ちょっとだけです。添え物のようにそこにいたので、作品トータルとしてとても良かったですと。で、その11月末の待ち合わせも近い、夜のちょっと雰囲気のある教会で、ステンドグラスの明かりに月明かりがさすとすごくいい雰囲気なのですよ。そういうシチュエーション込みで、ファンタジーな空間だったみたいなところで喜んでいただいたかと思うのです。

浜田和幸 きっとそうだね。

山本修夢 ありがとうございます。

浜田和幸 日本でも新しい演劇というか舞台の在り方を、今挑戦している。

山本修夢 そうですね。

浜田和幸 真っ最中っていうことなのだよね。

山本修夢 そうなのです。また、ちょうど昨日偶然でもあるのですけど、あのカンパニーのプロデュースの方と企画者の方と、また今年も同じようなことやりましょうっていうことで、またロシア語一生懸命覚えなきゃ。

浜田和幸 すごいね。

山本修夢 ありがとうございます。

浜田和幸 日本の俳優さんで、そんなにロシア語のセリフを自然に語れるような、そういう人はあまりいないでしょう。

山本修夢 もしかするといないかも分かんないですね。

浜田和幸 そうだよね、いないと思うな。そういうのは、貴重なロシアと日本の芸術文化の交流の橋渡し役だよね。

山本修夢 ありがとうございます。

 

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